毎日の現金出納業務が月1、2回に削減
ペーパーレスが進み、社内DXのきっかけに
13社を比較しベストマッチな「HRMOS経費」をセレクト
「表面処理部門」「食品部門」「無機材料部門」の3つを軸に事業を展開。創業は1905年と老舗企業ながら、最先端の技術を柔軟に取り入れて研究開発を進め、世界に誇るものづくりを行っている。2021年にクラウド型で「HRMOS経費」(旧eKeihi)を導入。
出納業務は毎回金庫で現金精算、受け渡しにコロナ感染リスク
書類は手書き記入・申請のため作成に時間がかかっていた
移動経路を一件一件「駅すぱあと」でチェックするのが負担
「HRMOS経費」導入前はどんな困りごとがありましたか
導入前は、社員が出金・入金ごとに各支店にある金庫にて現金の出納業務を行っていました。小さい出金伝票の紙に情報をぎっしりと書き込むため起票に時間がかかっていたほか、コロナ禍では現金受け渡しに伴う感染リスクの高まりが懸念されていました。
また申請も交通費などは印刷会社にプリントしてもらった専用の用紙に手書きで記入、出張旅費はエクセルのフォーマットに入力したものを紙で出力してもらっていたため、書類の作成作業に時間がかかり、営業などの社員の負担になっていました。
経理ではそれらの書類すべてに目を通し確認していました。交通費は1日20〜30件、出張は10〜20件ほど申請があるのですが、それらを一件一件、書類を見ながらルートと金額を検索してダブルチェックしており、かなりの手間と時間がかかっていました。
そこで2020年の秋に経費精算システムの導入を検討し始めました。ちょうどコロナ禍で国内外の出張が減っていたため、切り替えにはいいタイミングだったと思います。
経理部 経理課
川口様(左)藤原様(右)
追加費用なしで「駅すぱあと」をほぼフル機能利用できる
スマホ申請・承認ができ、iOS/Android共通のインターフェース
6社で比較した中でOCRの精度が一番高い
「HRMOS経費」を採用いただいた理由は何ですか
経費精算システム選定にあたり、まず弊社が使っている会計システムと連携できる製品を探しました。13社の製品をピックアップし、それらを比較して6社まで絞り込み、すべてのデモを利用しました。
その中から「HRMOS経費」を選んだ理由の一つは、交通費・出張旅費精算の運賃ルート検索エンジンが「駅すぱあと」だったことです。もともと弊社では「駅すぱあと」を利用しており、使い慣れたものがいいと考えていたのですが、他社は「乗換案内Biz」との連携がほとんどでしたね。加えてオプション費用なしで「駅すぱあと」の機能をほぼフルで使えたのもありがたかったです。
スマートフォンで経費の申請・承認ができる点も重視しました。この機能自体は他社製品にもあるのですが、iOSとAndroidでインターフェースが同じなのは「HRMOS経費」とほか1社だけでした。OSによってインターフェースが異なっていると社員へのサポートが面倒になるため、ここも高ポイントでした。
OCRの精度も高かったですね。実際に各社の製品で複数のレシートを撮影して文字認識率を比較してみたのですが「HRMOS経費」が一番正確でした。
ほかにも「明細単位で伝票が作成できる」「交通系ICカードの読み込みができる」「仮払金処理ができる」といった点も大きなメリットでした。10項目以上を比較検討した結果、「HRMOS経費」は一番当社が求める条件にマッチしていました。本番環境として試用できるテストランでの社内評価もよかったため導入を決め、2021年2月に運用を始めました。ただコロナ禍だったため導入説明会は行わず、代わりに経理で動画の利用マニュアルを作成し、社内で共有しています。
支店の金庫での出納業務が毎日→月1、2回に
ペーパーレス化が進み、社内DXも加速
高いシステム完成度、レスポンスも速くストレスフリー
導入後はどんなところが改善されましたか
時間、費用、人的コストが大幅に削減できました。具体的には毎日行っていた出納業務が月に1〜2回、多くても月10回程度になり、担当者の負担はかなり軽減されました。また出納者とその上長の承認が不要になったため、承認ルートも短縮できました。
交通費については「駅すぱあと」でルート・金額を調べて申請してもらっているため、経理では画面上に「駅すぱあと」を利用したことを示すアイコンが付いている場合は、ルートと金額はダブルチェックの必要がなくなりました。この点は大きく効率化できましたね。「HRMOS経費」で十分な機能が使えるため、経費精算システム導入前から利用していた「駅すぱあと」の有料ライセンスも解約しています。
交通費から出張費、接待の飲食代、タクシー利用の理由書など、経費精算に関わるすべての用紙を電子化したため、社内で一気にペーパーレス、ハンコレスが進みました。その結果、リモートワーク中や出先など、社外からも申請者のデータが確認できるようになりました。「HRMOS経費」の導入をきっかけに、経費精算だけでなく営業支援システムやRPAの導入など、社内DXが加速しています。
社員からは「経費精算の作業時間が短縮された」と反応もいいですね。経理としてもシステムの完成度が高いうえに操作のレスポンスも早く安定しているため、使っていてストレスを感じず気に入っています。
導入前の試算では申請者や経理担当者が精算にかけていた時間のうち、年間で2100時間程度削減できると見込んでいて、実際にかなり業務効率化が進んだと感じます。捻出した時間をそのほかの業務に費やせるようになり、電子帳簿保存法の改正やインボイス制度など最新の業界動向を把握して、しっかり準備できるようになりました。